時間外労働は偉い?本当に仕方の無い事なのか?

製品開発絡みの仕事に就いて11年ほど経ち、最近同じく開発絡みの新しい会社で働き始めた。

製品開発を始めとする仕事には残業や休日出勤、徹夜は日常茶飯事。新しく勤務し始めた会社でもそれは同じで、日も浅い中、何度も上司らが徹夜や休日出勤しているのを見ている。

確かに自分も今まで数え切れないほど休日出勤してきたし、終電、徹夜も日常茶飯事で、さらに妥協は嫌いでどこまでもクオリティにこだわりたいという思いもあるから、進んでサービス残業をして命を削るかのような日々もあった。

そんな自分が言うのもアレですが、残業、徹夜、休日出勤は偉い事、褒められる事、かっこいい事と思えてしまう、思われてしまう状態が特に日本企業にあり、やはりこれはおかしい事と思う。時にはトラブルが起こる事もあり、仕方がない事だと言われるけども、でもそれって諸々を含めた見積もりが甘かったと言える話。

自分にもかつてはそんな時がありましたが、深夜遅くまで会社で一人仕事している自分をかっこいいだなんて自惚れてしまう人は多いと思え、そんな風に思わせてしまう周りの人も含めて、考え方を変えて行かなければならないと思う。

残業は偉い事ではなく、するべきでは無い事。しなければならない状況になったとしたら、それは反省すべき状況であり、然るべき立場の人はこれを「仕方の無いこと」ではなく「どうにかしなければならないこと」として重く責任を問わねばならない。

お客様のためにとクオリティアップをこだわったら、時間などいくらあっても足りないものだからイタチごっこなのだけど、結局のところは設定した妥協ラインを明確かつ厳守する事を当たり前にする習慣にしないといけない。

そもそも労働基準法自体が多少の残業を認めているから、残業する人しない人とで差が生まれ、偉さ云々を意識してしまうのではないかと思え、それならもっと厳しく、そしてわかりやすく「定時帰宅厳守」にして、それ以上は仕事してはいけないようにしてはどうか。その上で開発期間を見積もって、これ以上は四の五の言わないように、と。


そういえば昔務めてい会社の残業申請がやたらと面倒だったのを思い出した。連日残業をするのが当たり前の状況なのに、毎日毎日書面を手書きで作成して許可を取らなければならず、申請手続き自体が仕事上の無駄じゃないかと憤慨していたものですが、これは残業を防ぐのに多少なりとも効果のある手段なのかもしれない。


まあこの手の話題はいくら正論を掲げようとも、厳しくしようとも、現実問題そうも行かないのですが。